イメージ 1

 科特隊やウルトラ警備隊員のことばかり取り上げて、肝心のウルトラマンはどうなったんだ、という声が聞こえてきそうなので、今回は「ウルトラマン」について。

 と言っても、いまさらウルトラマンについて説明する必要はないでしょうから、ここでは「ウルトラマン人形」について書いてみます。

 「ウルトラマン」のおもちゃは放映当初から数え切れないくらい作られてきましたが、このブログのテーマである「12インチ・アクションフィギュア」という点で印象深いのは、やはり「変身サイボーグ」の「ウルトラマン・変身セット」ではないでしょうか。

 「変身サイボーグ」シリーズが発売されたのは「帰ってきたウルトラマン」の放映時期で、すでに「ウルトラマン」は何年か前の作品になっていました。
 しかし「帰ってきたウルトラマン」を手に入れたら、次は「マン」「セブン」と欲しくなるのが子供の心理。
 そして、そんな子供心につけこむ(?)かのように作られたのが「ウルトラマン・変身セット」ということになるのでしょう。

 けれど当時の子供は、いまほど甘くは育てられていませんでした。
 すでに「帰ってきたウルトラマン」を持っているのに、さらに「マン」「セブン」、ましてや「ゾフィー」まで買ってもらえたのは、ごく一部の「お坊っちゃん」だけであったにちがいありません。


 そんなこんなで、子供の頃、欲しかった「ウルトラマン人形」を買ってもらえずに悔しい思いをした、かつての少年たちに向けて、平成の時代に発売されたのが、バンダイ「ウルトラの星計画」の一点である「ウルトラマンCタイプ」(写真)。

 「ウルトラの星計画」は、バンダイと海洋堂、それに雑誌ホビー・ジャパンが共同で企画しただけに、高水準の造形だけではなく、目やカラータイマーが光り、また点滅するというギミックまで盛り込まれた、贅沢なフィギュア・シリーズでした。

 ただ、その贅沢さが仇(あだ)となって、価格が上がり、そのために売れ行きがいまひとつだったのか(それともバンダイと海洋堂とがしっくり行かなかったのか)、「ティガ」「マン」と来て当然、次は「セブン」を期待していたファンの希望は結局、かなえられることなく、第2弾まででシリーズは終了してしまうことになったのでした。

 フィギュアとして見れば、もちろんこの「ウルトラマンCタイプ」は、かなりの水準に達しています。

 素体が「ティガ」用に開発された細身のものであるために、胴や腕まわりが若干ダブつき気味であることや、スーツのビニール生地と塗料との相性が悪く、銀色の塗装がすぐに剥がれてきてしまうことなどの問題点がないわけではありませんが、それはむしろ贅沢な悩み。

 イベント等で限定で販売された「ウルトラマンBタイプ」とくらべてみても、この「Cタイプ」の方が、ずっと良い「顔」をしていますよ。
(マスクが左右非対称であるのが、ほんの少しだけ、気にはなりますが・・・)